2024.03.22
本日、上程されていたすべての議案が可決され、令和6年度第1回定例会が閉会いたしました。
報道でも取り上げられていましたが、家庭ごみ有料化に関する条例案（浜松市廃棄物の減量及び資源化並びに適正処理等に関する条例の一部改正について）も本日、賛成多数により可決されました。
この条例案については会派内でも様々な意見があり、私としては有料化自体には反対してきましたが、浜松市の状況や当局の考え、また地域の皆様のご意見等も聞かせていただき、本当に悩みましたが、賛成いたしました。
この条例の中では実施の時期は明記されず、別途規則にて定めることになっています。
なぜこのような形になったのか順を追ってご説明いたします。
そもそも、なぜ家庭ごみの有料化が必要なのでしょうか。
簡単に言ってしまえば、家庭ごみ（燃えるごみと燃えないごみ）を有料化することで、ごみ減量をしたいからです。
浜松市はHPではこのように説明しています。
・地球環境を守るため（持続可能な循環型社会の構築、二酸化炭素の排出削減）
・現在の最終処分場を長期間使うため（新たな施設開発の抑制による市内の環境保全）
・将来世代の負担軽減のため（ごみ処理費用の抑制）
現在も浜松市指定のごみ袋を買っていただいていますが、これは袋の代金を支払っているもので、浜松市にはお金は入っていません。
燃えるごみを燃やした後の灰や燃えないごみを粉砕処理したものは最終処分場の埋立地に埋めています。現在使用している最終処分場の埋立地にも限りがあります。
新たに最終処分場を建設する場合、周辺住民の皆様にご理解いただく必要もあり、なるべく長く今の最終処分場を使うことが望ましいと考えます。
また、天竜区に新たに清掃工場が建設され、江之島町にある南部清掃工場は稼働を停止いたします。さらに、老朽化の進む西部清掃工場の更新計画も始まっており、ごみの減量状況によっては、新・西部清掃工場の費用にも関わってきます。
浜松市はこれまでもごみ減量アクションプランの策定（H23~25）やごみ減量天下取り大作戦（H30~R2）を行ってまいりましたが、減量の効果が少なく、様々な都市で効果があがっている有料化についても検討してきました。
有料化減量効果
このような状況で、私は前回の選挙において、浜松市が当時出してきた有料化案に反対の立場を皆様にお伝えしてまいりました。
本市を取り巻く状況は理解できますが、浜松市の進めてきたごみ減量施策が市民の皆様に浸透しきっていなかったこと、物価高騰の影響が大きく今有料化することは市民の皆様にとって重い負担になることが理由です。
改選後、改めて担当課から説明を受け、会派内でも議論を重ねてまいりました。
私は上記の意見を申し上げ、今一度市民の皆様にごみ減量の協力を仰ぐべきであると訴えてまいりました。
今議会の自由民主党浜松の代表質問において以下の内容を確認しました。
①社会状況等にもよるが、浜松市が掲げている令和10年度までの各年の市民一人当たりの減量目標を達成できれば、原則として有料化はしない
②ごみ減量の目標が達成したかどうかを確認する基準は１月、達成すれば翌年に持ち越す
③清掃工場の建設に関して国の補助金の要項に、「家庭ごみ有料化の議論をしている」ことが含まれるが、例えば有料化が条件になるなど情勢が大きく変化した場合、総合的な判断を行う必要がある
浜松市HPより
本日の本会議で行われた反対討論では、施行期日を明記しないのであれば今上程する必要はないという意見もありました。
しかし、私はこのように上程することで市民の皆様により関心を持っていただき、ごみ減量が更に進んでいくと思います。
有料化するもしないも、ひとりひとりの頑張り次第だからです。現に近年は減少傾向にあり、だからこそ中野市長も減量化の状況を踏まえて判断したいと答弁されました。
また、規則は市長が定められることから、議会の意見を無視して期日を定めることができるのではないかという意見もありましたが、周知も含めて施行まで最低1年はかかりますし、必ず予算案にも載ることから、議会の意見を無視して決めることはできないと考えます。
私が所属する自由民主党浜松の中でも、家庭ごみ有料化に賛成の方もいれば反対の方もいらっしゃいます。
ごみの処理にかかる費用の公平性を担保する観点から有料化するべきだと言う方もいます。私たちが生きていく以上ごみは切り離せないものですから、その意見も理解できますが、それでもすぐに有料化するのではなく、今一度呼びかけることで浜松市民が一丸となって減量に取り組むべきだと申してまいりました。
有料化の前に、まだできることがあると私は思います。ひとりひとりが出来ることに、ひとつひとつ取り組み、一緒に未来を変えていきましょう。これが最後のチャンスです。どうかご協力をお願いいたします。
有料化は目的ではなく、ごみ減量のための手段です。
ごみ減量は私たちの未来の為、浜松で暮らしていく子どもたちの為に避けては通れない問題です。
私も一市民として有料化してほしくありません。だからこそ、全力で減量に取り組んでまいります。私のためでありながら、皆のためになるのですから。
まずは雑がみの分別をお願いいたします。もえるごみに捨てる前に、本当に燃やすことしかできないのか考えてください。
生ごみは水気をひと絞りしてみてください。この水＋紙で重さが増してしまいます。
更に詳しいごみ減量方法については、以下をご覧ください。